長野県では「千曲川」と呼ばれ、日本一の長さを誇る事で有名な、新潟県民にとって親しみの強い川「信濃川」
その「信濃川」が、どこから始まっているかご存知でしょうか?
今回は「信濃川」の一番始まりの山、源流の山へ登山に行って来ました。
信濃川の始まりは山梨県(甲州)と埼玉県(武州)と長野県(信州)の3県に跨る山「甲武信ヶ岳」にあります。
信濃川源流は長野県側の「毛木平」から歩き、遡る事が出来ます。
紅葉真っ盛りな季節でしたが、甲武信ヶ岳はカラマツなどの針葉樹林がメインな植生の山域の為、赤や黄色に染まる景色は、あまり楽しめません。
しかし、針葉樹林帯ならではの景観が楽しめます。
それは「苔」です。
近くにある八ヶ岳周辺もそうですが、この甲武信ヶ岳も苔に埋め尽くされた山域で、緑色の絨毯の芸術を楽しむ事が出来ます。
背の高い木々が生い茂り、薄暗い中に日光が差込み、苔の緑を輝かせます。
とても綺麗です。
八ヶ岳よりも人気が少ないので、苔の写真を静かに沢山取りたい人にオススメの山です。
そして信濃川の源流です。
毛木平からの登山道は、信濃川の源流となる沢の横をひたすら登る道となります。
中間地点にある「ナメ滝」
ナメ滝を過ぎ標高を上げていくと、徐々に沢の幅と水量が少なくなっていきます。
沢を渡れる位の幅になり、更に進むと
標識のある「千曲川信濃川水源地」へと辿り着きます。
少し下ると、地中に潜った水が湧き出ているポイントがあり、これが信濃川の始まりとなります。
そして湧水を一飲み
冷たくて美味しいのは勿論の事、とても感慨深いものがありました。
この一滴一滴、流れのひとつひとつが、あの信濃川へとなっていくんですね~
信濃川水源地まで来ると、甲武信ヶ岳の頂上まであと少しです。
20分ほど登ると頂上の肩部分の尾根に出て、富士山の景色を楽しめます。
更に20分ほど歩くと、周りの木々が無くなり眺望の良い、甲武信ヶ岳山頂に着きます。
ちょうど国師ヶ岳と金峰山の間に見える、白峰三山
五丈石が目立つ、金峰山
クライマーの聖地、小川山。奥には御嶽も見えます。
ずらっと並び目を引く、八ヶ岳
八ヶ岳と蓼科山の間には、穂高、大キレット、槍の姿も!
今日は噴気が見えないおとなしめの、浅間山
頂上での景色を楽しんだあと、木賊山、三宝山と歩き
鎖場が数箇所あり、少し危険な十文字峠方面へ下り、一回りして下山。
信濃川源流と苔の芸術の山「甲武信ヶ岳」
是非、登りに行ってみて下さい!