笠ヶ岳は北アルプスの西側、岐阜県高山市に位置し標高2,898 mの山。
ポッカリと突き出た特徴的な山頂で、笠を伏せたような形が山名の由来となっており、日本百名山及び新・花の百名山に選定されています。
北アルプスの中では地味で、登山道は急登で、後回しにされがちな山ですが、形が分かりやすく目立ち、いつか歩いて登ってみたくなる山。
そんな、笠ヶ岳をテントを背負って登って来ました。
奥に通年営業のロープウェイ駅があり観光で訪れる人も多い、槍穂高へ行く人も多い、「新穂高」が登山口となり、登山届けを提出する建物の奥に見える山が、目指す「笠ヶ岳」となります。
ここからでも圧巻の景色!
新穂高から、ゆっくりと1時間ほど歩くと分岐となり、ここからが噂に聞いていた急登「笠新道」の始まりとなります。
笠ヶ岳の最短ルートとなる「笠新道」の難しさは、コースタイム8時間ほど掛かる登山道には山小屋が頂上にある「笠ヶ岳山荘」一つだけで非常事態(トイレとか)があった時に逃げ場が無いと言う事と、水場が夏場はここか山小屋しか無いので自分で全部持っていく必要があることと、そして標高差1800m以上をひたすら登る急登。
他の山から見た時、「あれを登るのか、、、、、」と思った程の急登なのです。
この日は雲が多く湧き、たまに青空と太陽がチラチラ見える天気でした。
ブナが綺麗な登山道でもありました。
ひたすらジグザグジグザグ歩き標高を上げ森林限界を越えた頃、槍穂高の姿を拝む事が出来ました。
槍ヶ岳と西鎌尾根の稜線
穂高連峰
やっぱり槍穂高は見えると嬉しくなりますね!
しかし、この後、槍穂高はあっと言う間に雲の中に、、、、
そして、ひたすら、ただひたすらに4時間ほど登り、杓子平に到着。
景色が一気に変わり、優しいお花畑とアルプスの稜線の景色に変貌します。
この景色には一緒に登った上田さんも良い笑顔に!
しかし、まだまだ続く急登。
「笠新道じゃなくて、笠しんど~(しんどい)だよ」の、私の言葉に一緒に登った上田さんは苦笑い。
杓子平から2時間掛けて、やっと稜線に出ると、笠ヶ岳頂上へと続く、楽しい楽しい稜線の登山道になります。
やはりアルプスには青空が似合いますね!
歩いて来た杓子平を見下ろします。
チングルマと目線の高さにある雲
雲で出来た槍ヶ岳
今まで雲の中だった、笠ヶ岳山頂が眼前に広がりました。
堂々と聳える笠ヶ岳。カッコイイですね!
笠ヶ岳頂上と左下に、歩き始めた新穂高が小さく見えます。
稜線を1時間ほど歩き、山頂間近に建つ山小屋に到着。
少し下った所にあるテント場にてテントを設営。
勿論、入り口を開けると槍穂高を見る事が出来るポジショニング^^
山小屋にて少し休憩した後、10分ほどで笠ヶ岳山頂に到着!
山頂は完全にガスの中で景色は見れずでした。残念
すっかり景色はガスに覆われてしまったので、テント内で休憩。
夕暮れが近付き、休んでいるとヘリコプターの音がしたのでテントの入り口を開けてみると
晴れた!
ほんの10分ほどだけでしたが笠ヶ岳から槍ヶ岳の姿を楽しむ事が出来ました。
またすぐにガスが広がってしまい、夜を迎えました。
テントにて就寝し、星景色を見ようと起きてみましたがガス。
朝方、ご来光を見ようと起きてみましたがガス。
終いには、風も強くなり雨が降ってくる始末。
二日目は景色が何も見れない真っ白な世界となりました。
私は山の写真を、上田さんはトレランシューズを持ち込み天空ランを楽しむ計画をしてましたが残念な結果に、、、、
待っても好転しなかったので、仕方なくテントを仕舞い、レインウェアを着込み、しおしおと下山を開始。
笠新道の中間地点近くまで来た時に、やっと晴れ間が見え、奥穂高が雲間から見え、最後に慰めてくれるのでした。
また、そのうち、夜と御来光の景色を見に登りに行きたいですね!
三条店 坂上
槍ヶ岳からの笠ヶ岳
奥穂高山荘からの笠ヶ岳
西穂高独標からの笠ヶ岳
双六岳からの笠ヶ岳