「綺麗な山岳の写真を撮りたい!」
私の最近の山に登る理由となっております。
雪だったり新緑だったりお花だったり紅葉だったり、その季節季節の名物があって、その季節だからこそ輝ける山や山域があったりする訳です。
今の季節だからこそ、厳冬季だからこそ見れる景色、「厳しい雪の景色」
その「厳しい雪の景色」の写真を撮りに行って来ました。
厳冬季でも比較的簡単に雪のアルプスの景色に触れられる山があります。
バスとロープウェイで標高2600mまで乗り物で上がる事が出来、通年営業のホテルも併設されている「木曽駒ヶ岳」
冬だけで無く全季節を通して観光でも登山でも人気の山となっていて、写真好きな人にとっても手軽にアルプスの景色をカメラに収める事が出来るので定番のスポットとなっております。
木曽駒ヶ岳は長野県上松町・木曽町・宮田村の境界にそびえる標高2,956mの山で、中央アルプスの最高峰となっております。
燕三条ICから長野県駒ヶ根ICまで高速をひた走り、3時間30分。
高速を下りてから5分ほど車を走らせると、木曽駒ヶ岳の玄関「菅ノ台バスセンター」があります。
冬季は1時間置きのバスの運行で、バスに揺られ30分山道を行き、しらび平へ。
そこからロープウェイに乗り7分で標高2600mの千畳敷へ着きます。
登山をしないで、この景色を見る事が出来ます。
2万年前、氷河で削られたお椀型の地形「千畳敷カール」
一番目を引く岩壁の宝剣岳などの山々が屏風の様に広がります。
真っ白になる冬も、高山植物咲き誇る夏も、草紅葉で赤く染まる秋も、どの季節に来ても感動出来る景色です。
日本のアルプスの景色が大好きになれる山だと思います。
準備をして歩き始めます。
上写真の真ん中、宝剣岳の右肩を目指し標高差300mの「八丁坂」を登ります。
最初は緩やかですが、上に行けば行く程傾斜がきつくなり、前爪付きのアイゼンとピッケルが必須の道となっております。
お昼頃から歩き始め、最初は青空が覗く、とても良い天気でした。
1時間少々掛けて八丁坂を登り切るとガスが一気に広がり、あっと言う間に吹雪きへと変わってしまいました。
木曽駒撮影スポットのひとつの「天狗岩」も真っ白で微かに見えるだけ、、、、、
好天に好転する事を期待して2時間近くツェルトに包まっておりましたが、一向に回復しなかったので、この日は諦め千畳敷に帰還。
が、千畳敷に着き、ホテル千畳敷で宿泊の手続きをしていると途端に回復する天気。
あるあるですが、もう少し待てば良かった、、、、、
もう一度登り直す気にはなれなかったので千畳敷からの夕焼けを楽しみます。
夕焼けに染まる天狗岩が撮りたかった、、、、
夕焼けのあとは、すぐに夕食で、ご当地名物のソースカツどんに舌鼓。
そのあとお風呂に入り、3時間ほど休憩して夜景と星空の撮影へと外へ出ます。
ホテルから一歩出れば、そこは極寒の-20℃の世界。
しっかり防寒ウェアを着込み、ホッカイロを体に貼り付け、ダルマの様になりながら撮影に集中します。
駒ヶ根の夜景と星空と街明かりに浮かぶ南アルプス。
富士山もちょこんと見えます。
宝剣岳と星空。
北極星を中心とした星座グルグルバージョン
この日は見れなかったのですが、今度は天の川と宝剣岳の写真を撮ってみたいですね^^
2時間ほど星空を撮影した後ホテルへ戻り就寝。
朝6時に起床し、今度は御来光を待ちます。
6時40分頃
太陽は北岳と間ノ岳の間から静かに昇って参りました。
時折吹く風雪も赤く染まり、とても綺麗な朝焼け。
そして宝剣岳が赤く染まるモルゲンロートの景色。
やっぱり朝夕は特別な時間ですね!
夢中でシャッターを押し続けました^^
御来光タイムを終え朝食を食べて、今日こそは木曽駒ヶ岳頂上を目指します。
すっかり青くなった空。
下界の空の色とは全然違う「蒼さ」!です^^
太陽もすっかり高くなり千畳敷を照らします。
八丁坂の上の方は傾斜がきつくて、何か落としてしまったら一気に転がり落ちるので、途中から大きいカメラを出すのは勇気が要ります^^;
下山時に上から撮影した八丁坂。
上に居る人と下から登って来る人を見比べてみることが出来ます。
下の人が豆粒に写る位、急な坂なのです^^;
八丁坂を登りきり乗越浄土に到着。
ここまで来ると風の通り道となり、今の時期であれば風速10mは当たり前で、時にはここで撤退が必要になる位、風の強い場所になります。
そして昨日は見れなかった天狗岩。
天狗の様に、とんがったお鼻を持った岩です^^
乗越浄土から30分ほど歩くと中岳に到着。
中岳から見れる、宝剣岳、空木岳と南駒ヶ岳。
中岳まで来ると目指す木曽駒ヶ岳頂上が見えてきます。
左奥に見えるのは御嶽。
御嶽UP。
中岳から一端下り登り返して木曽駒ヶ岳へ到着。
風も比較的穏やかで本当に良い天気でした!^^
木曽駒頂上から景色を楽しみます。
乗鞍岳
上高地方面、笠ヶ岳、焼山、穂高、槍
遠く、白く浮かぶ妙高火打、焼山の姿も見る事が出来ました。
四阿山と浅間山
蓼科からの八ヶ岳連峰
南アルプス、あえて呼ばせて貰う「東駒ヶ岳」から仙丈ヶ岳、北岳、間ノ岳、農鳥、富士山
宝剣、空木、南駒ヶ岳、奥に恵那山
と、雲ひとつ無い360°の絶景を楽しむ事が出来ました^^
風の強い雪山の風物詩「シュカブラ」を下山しながら探します。
絵になる写真が撮れるので冬の時期は探し周ったりします。
風が造る造形美ですね!
登って来る時には無かった風紋も
下山時には綺麗な風紋「シュカブラ」が出来ていたりしますので、その時、その時の景色を探しながら楽しめます。
あとは、雪見大福みたいに美味しそうな真っ白い山肌を見ながら、急な八丁坂を下り
千畳敷カールへ下山。
ホント空の蒼さがスゴイです。
千畳敷カールの水で淹れたコーヒーを一杯頂き、ロープウェイとバスを乗り継ぎ帰路に着きました。
やっぱり木曽駒は、いつ行っても良いですね^^
また、そのうち星と夜景と大自然を撮影しに遊びに行きたいと思います。
三条店 坂上