MYSTERY RANCHのテラフレーム3ZIP 50を紹介していきます。
動画でレビュー
ミステリーランチのアイコニックな技術が3つ搭載された、新しいベンチマークとなるようなモデルです。
まず、カタログスペックを紹介します。
容量は50L、表地は330デニールのライトプラスコーデュラナイロンを使っています。
ミリタリーやデイリーユースのモデルも500Dの生地厚が定番でしたが、山岳用モデルということで、従来の約半分くらいの厚さの生地で軽量化と耐久性を高次元で両立しています。
それでは、特徴を見ていきましょう。
1つ目は、「Y字型ジップ」です。山岳用モデルでは、これまでテラプレーンなどトップリッド(雨蓋)がついている2気室のモデルが多かったのですが、テラフレームはシンプルな1気室構造となっています。内側にはポケットなどは無く、ハイドレーションのスリーブがあるだけとなります。
2つ目は、「フューチュラヨークシステム」です。背面をあけるとプラスチックの背面フレームがはいっており、これでマジックテープをはがすと無段階調整ができるようになっています。ミステリーランチの最近の山岳用モデルでは定番の機能です。
3つ目は、「オーバーロードシェルフ」という技術です。これは、荷室と背面フレームが別体になっていて、堅牢なカーボンファイバーと500デニールナイロンで構成された『ガイドライトMTフレーム』を、荷室と切り離すことで、その間にサンドイッチするようにものを入れることができます。ミステリーランチのハンティングラインのバックパックで、仕留めた獲物を背負って帰るために開発された技術を、山岳用モデルにフィードバックしたものになります。
この『ガイドライトMTフレーム』により、ザック本体は約2.3kgなのにも関わらず、耐荷重が約65kgというとんでもないスペックとなっています。テラフレームは他社と比較すると、グレゴリーのバルトロ65が同じくらいの本体重量となります。バルトロは22kg程度が耐荷重となりますので、とてつもないスペックということがよくわかります。
実際にオーバーロードシェルフを試してみましょう。
パックとフレーム側のアタッチメントを外していきます。パックを180度開ける状態になりました。最後に底部のアタッチメントを外していくことで、スペースが生まれました。こちらの手順は動画でご確認いただけます。
それでは、荷物を載せていきます。ミステリーランチのカタログでは、急峻な地形と、緩やかな地形で違いがありますが、適切な積み方が案内されています。まず、一番下に寝袋をいれます。次に、中段にテントを載せます。ひとつ載せていくごとに、サイドからフレームを絞めていきましょう。さらに箱型のソフトクーラーバックを載せました。上側が遮るものがないので、工夫すればもっと積めそうです。最後に、鍋を載せてみます。通常の締め方と違い、鍋の場合はクロスさせてあげましょう。積み終わったら、各ベルトを締め上げて安定感をあげましょう。
今回は、パック部分に中身がはいっていませんが、すべて入っている場合はこれで、30-40kgくらいのボリュームになりそうです。カーボンフレームが入っていることで、捻じれ剛性が強く、悪路の長時間歩行にも耐えうるスペックを獲得しています。
どんな人におすすめ?
ミステリーランチは山岳用とうたっていますが、車では入れない、人里離れたキャンプサイトの奥深くへ分け入るソロキャンプ、ミリタリーテイストのキャンパーにも最適な機能を備えていると思います。
山岳用大型パックで有名なのは、グレゴリーのバルトロ、オスプレイのイーサーがあります。はじめて選ぶ際は、65-75Lといった、大きいものを選んでしまいがちですが、このテラフレームは通常50Lとして使って、増やすことができますので、とても使い勝手がいいと思います。
【MYSTERY RANCH(ミステリー ランチ)TERRAFRAME 3-ZIP 50】
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