9月上旬の休みを利用し苗場山の北側を流れる釜川ヤド沢へ。
ここは「三ツ釜大滝」と呼ばれる綺麗な滝が存在しており、その滝を目的として遡行する方も多いのではないだろうか。
その他にも泳ぎ、登攀、釣りなど様々な要素が組み込まれているとのことで期待が高まる。
メンバー:藤本、その他1人
本来であれば1泊2日でゆっくりと楽しむつもりであったが当日の午後から雨予報であった為、日帰りでの遡行に予定変更。ウエスト三条店を3時に出発し6時頃遡行開始の予定だ。
予定通り駐車場へ6時到着。
準備をしていると別パーティが二組やって来た。2人組のパーティは我々と同じヤド沢へ、もう一組のパーティはヤド沢との分岐点である右俣を1泊2日で遡行するようだ。
先に2人組のパーティが準備を終えあいさつを交わし先に出発した。我々も遅れること20分、6時30分行動開始。
入渓までは藪が生い茂っている道を進み、15分ほどで沢へ降り立つ。
遡行開始地点の取水口を超えると穏やかに見える沢が広がっていた。
しかし少し進むと先は巨岩帯となっておりルートファインディングが重要となる。
パーティメンバーが前回釜川右俣へ遡行しに行っていたので迷うことなく抜けることが出来た。
雨が降った時を考え、三ツ釜までは少し急ぎ足で遡行した結果、思った以上に早く標高819m地点の二股へ到着。時刻は7時19分。
二股を超えてすぐのあたりで先行していたパーティに追いつき、先に行かせてもらう。
小滝が連続しているところは一か所高巻き後ロープを使い懸垂下降。
水量が多いところへは積極的に泳いで抜ける。泳ぎの沢に行く機会があまりなかったのでここぞとばかりに思う存分泳いだ。
長いトロは泳ぎとヘツリで抜ける。
トイ状滝は通常突っ張りで抜ける記録をよく見たが左壁をトラバースで超えることが出来た。
超えると右壁にきれいなスラブ帯が現れた。ということは…
ついに三ツ釜大滝に到着!写真で見ていた以上に迫力があり、歓迎してくれているかの様に日が当たってとても美しい。
少し立ち休憩をしながら何枚か写真をパシャリ。ずっと見ていられるような綺麗な滝だ。
大滝に別れを告げ遡行再開。右から伸びているリッジを登る。ぽろぽろと取れていくので注意が必要である。
大滝を上から覗くときれいな丸になった天然のプールがある。一番下の落ち口までは結構な高度感だ。
ここからヤド沢へ入る。苔が多く生えているせいか緑掛かった色の水だ。
先程に比べぬめりも強い。
いくつかの簡単なナメ滝を越えると15m滝が見えた。
この滝は登れそうだったが天候が悪くなってきた為右側から巻いて時間短縮を図る。
次の滝も登れそうではなく左手前にある細い溝を登っていく。その隣のリッジも登れそうだ。
ロープを出して登ったが出さなくても登れるほどであった。
すぐ隣が崩壊しており落石の危険性が高いのでビレイヤーは注意!
ナメ床を歩くとまたまた滝が登場。
左から高巻き。
この3段滝は左右どちらからでも取り付けそうだ。我々は左から登る。
一応ロープを出して登ったが特に問題はなし。3段目は難しそうだったので高巻いた。
高く巻きすぎたのか踏み後を外してしまったので5mほど懸垂下降で降りる。
柱状節理の岩が木々の間から見える。
50m大滝は大迫力。
せっかく?なので身を清めに行ったが水圧が強く体が痛い。
この滝も顕著に踏み跡のある巻き道から越えていく。
落ち口からの眺めはスリル満点!
最後の滝は4段の綺麗な滝。我々は右壁を登った。
2段目の滝に生えてある苔から染み出る水がビックリするくらい冷たい。
その後は平凡な流れとなり緑がうっそうとしてくる。
源流部で釣れるとの情報もあったので何度か挑戦したが全く釣れず。
そもそも魚影が全く見当たらない(笑)
諦めて竿を片付けそそくさと林道との合流地点へ向かうが案外長い。
4段滝から1時間30分でついに林道へと出ることが出来た。
林道を歩いている途中から予報通り雨が降ってきた。
思いのほか強く降ってきたが他のパーティは大丈夫だろうか…心配になる。
1時間ちょっとで車まで戻って来られた。
日帰りでも程よい時間でいける行程であると感じたが、経験の少ない方がいる場合にはロープやお助け紐を出す場面が多くなるのでのんびりと泊まりで楽しむのがいいのではないだろうか。
コースタイム:林道終点駐車場(6:22)~二股819m(7:19)~三ツ釜大滝(9:07)~4段滝(12:56)~林道合流点(14:37)~林道終点駐車場(16:02)
使用道具:8mm×50mロープ1本、ハーケン